2010年 11月 24日
旅の記憶 -2- 夜の永観堂
昼間とは違う、夜の永観堂。 初めての世界。
永観堂の本堂内は、思っているよりずっと色鮮やかで、毎回驚く。
このお寺の見かえり阿弥陀様に魅せられたのは15年ほど前。
修学旅行の時、社会科の先生に薦められたのが始まり。
振り返るお姿は、後ろに倣う弟子を思う、慈悲の顕れだとか・・・。
弟子といえるほどの精進なんてしていないけれど、それでも見つめてくださっているだろう、仏心。
こんなにも混んでいなければ、長いこと見つめてしまうお姿だけど、今回はそうもいかず・・・。
阿弥陀様にご挨拶をして本堂を後にする。
見上げれば、限りなく丸に近い、月。
昼は清清しい印象の放生池も、今夜ばかりは艶やか。
中門から俗世にもどると、ふっと空気が解ける。
境内のなかのシンとした空気も好き。
でもこのほどける瞬間も、好き。
■禅林寺永観堂
■写真ブログランキング参加中デス
永観堂の帰り、バス停を探す前に、南禅寺まで歩いてみた。
高校の前を通り、少し人通りのない夜道。
月明かりがあるから、大丈夫と思える。
暖かい飲み物を手に入れて、一口のんで緊張が解けた。
祖母と来てみたかった・・・・・。
博識な祖母とくる旅は、きっと楽しかったと思う。
一度もそういう機会もないまま、永遠に失われてしまった願望。
もっとこうしておけばよかった、ああしておけばよかったという思いは、1年たった今も消えない。
心を許せる唯一肉親だった。
いつも赦してもらっていた。
誰もいない夜道でそんなことを思い出したら、どんどん泣けてきた。
上を向いたり下を向いたりしながら、誰もいないのをいいことに、泣いた・・・。
大切な人がいなくなってしまった喪失感は、おそらく一生消えない。
別の誰かを見つけたとしても、その人の喪失感はずっと残る。
そのことをこの1年、忘れられずにいる。
南禅寺につく頃には涙は止まった。
明るい月を見ながら、ipodに入れてきた祖母の写真を想う。
この度は心の中では祖母と一緒の旅。
天授庵の明かりがみえたけれど、それはまた明日に。
バス停を探して、歩くことにした。
To Be Continued.....
永観堂の本堂内は、思っているよりずっと色鮮やかで、毎回驚く。
このお寺の見かえり阿弥陀様に魅せられたのは15年ほど前。
修学旅行の時、社会科の先生に薦められたのが始まり。
振り返るお姿は、後ろに倣う弟子を思う、慈悲の顕れだとか・・・。
弟子といえるほどの精進なんてしていないけれど、それでも見つめてくださっているだろう、仏心。
こんなにも混んでいなければ、長いこと見つめてしまうお姿だけど、今回はそうもいかず・・・。
阿弥陀様にご挨拶をして本堂を後にする。
見上げれば、限りなく丸に近い、月。
昼は清清しい印象の放生池も、今夜ばかりは艶やか。
中門から俗世にもどると、ふっと空気が解ける。
境内のなかのシンとした空気も好き。
でもこのほどける瞬間も、好き。
■禅林寺永観堂
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永観堂の帰り、バス停を探す前に、南禅寺まで歩いてみた。
高校の前を通り、少し人通りのない夜道。
月明かりがあるから、大丈夫と思える。
暖かい飲み物を手に入れて、一口のんで緊張が解けた。
祖母と来てみたかった・・・・・。
博識な祖母とくる旅は、きっと楽しかったと思う。
一度もそういう機会もないまま、永遠に失われてしまった願望。
もっとこうしておけばよかった、ああしておけばよかったという思いは、1年たった今も消えない。
心を許せる唯一肉親だった。
いつも赦してもらっていた。
誰もいない夜道でそんなことを思い出したら、どんどん泣けてきた。
上を向いたり下を向いたりしながら、誰もいないのをいいことに、泣いた・・・。
大切な人がいなくなってしまった喪失感は、おそらく一生消えない。
別の誰かを見つけたとしても、その人の喪失感はずっと残る。
そのことをこの1年、忘れられずにいる。
南禅寺につく頃には涙は止まった。
明るい月を見ながら、ipodに入れてきた祖母の写真を想う。
この度は心の中では祖母と一緒の旅。
天授庵の明かりがみえたけれど、それはまた明日に。
バス停を探して、歩くことにした。
To Be Continued.....
by kouzuki-nao
| 2010-11-24 03:28
| 旅